【お客様へ】AI生成データで印刷をご依頼いただく際の大切なお願いと注意点

最近、デザイン制作において「生成AI」を活用されるお客様が増えてまいりました。思い通りのイラストや画像が手軽に作れる便利な時代になりましたが、実は印刷物として形にする際にはいくつかの落とし穴が存在します。
今回は、生成AIで作成したデータをお持ち込みいただく際のリスクや注意点、プロンプトの工夫、そして弊社からのお願いをまとめました。
1. 生成AIデータを入稿する際のリスク
生成AIで作成した画像データをそのまま印刷に使用する場合、主に「権利面のトラブル」と「仕上がり(品質)のトラブル」の2つのリスクが生じます。
万が一、第三者の権利を侵害している画像だった場合、印刷後に「配布停止・回収(差止請求)」や「損害賠償」などの大きな問題に発展するリスクがあります。印刷会社側で「この画像がAIによる模倣かどうかの判別」を全データに対して行うことは技術的に困難なため、最終的な権利の確認はお客様ご自身で行っていただく必要があります。
※なお、ご入稿いただいたデータが明らかに既存作品と酷似している場合や、第三者の知的財産権侵害・公序良俗に反する恐れがあると弊社が判断した場合は、内容によって印刷の中止やご注文のキャンセル(受託拒否)を行わせていただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。
2. どうしても生成AIデータを入稿する時の注意点&プロンプト例
「AIで出力した画像をどうしても印刷したい!」という場合は、以下の点にご注意いただき、プロンプトや画像編集の段階で工夫を取り入れてみてください。
❶ 類似画像検索で「被り」を事前にチェック
入稿前に、Google画像検索や各検索エンジンの「画像で検索」機能を使って、出力されたAI画像とそっくりな既存作品が存在しないか確認しましょう。
❷ プロンプト(指示文)の工夫例
生成AIにプロンプトを入力する際は、特定の商品名・キャラクター名・作家名を入力しないことが鉄則です。
- ○○(有名なアニメ・キャラ)風のイラスト
- ○○(実在するイラストレーター)のタッチで描かれたポスター
- 明るい雰囲気の水彩画風イラスト(特定の作家名ではなく「テイスト・タッチ」で指定)
- 20代女性、ビジネススーツ、笑顔、オフィス背景、フラットデザイン(具体的な構成要素を列挙)
※上記プロンプト例は権利トラブルのリスクを低減するための工夫の一例であり、生成された画像の著作権的安全性を完全に保証するものではありません。
❸ 画像の縦横比(アスペクト比)について
生成時に「完成希望サイズに近い縦横比」で作成をお願いいたします。(例:A4サイズの場合は「1 : 1.414」の比率など)
※縦横比が大きく異なる場合、印刷時に意図しないズレや余白が生じることがございます。
❹ 端(フチ)のレイアウト余裕について
印刷・裁断の工程上、用紙の端から【約6mm程度】内側までが切れてしまう可能性(裁断のズレ)がございます。切れては困る重要な文字やロゴ、人物の顔などは、端から十分に余裕を持たせて配置してください。
❺ 高解像度化(アップスケール)を行う
生成された画像をそのまま拡大するのではなく、AI画像高解像度化ツール(アップスケーラー)等を利用して印刷用サイズ(300~350dpi推奨)に変換してからご入稿ください。
※アップスケール処理を行うと、細部(手や文字、複雑な背景など)に意図しない崩れや不自然な違和感が生じることがあります。入稿前に拡大して仕上がりを必ずご確認ください。
生成AIを用いて画像を加工・生成する場合、AIの特性上、お送りいただいた写真の細部(人物の顔立ちや表情、手指の形、商品・建物・ロゴの形状や色など)が元の写真と異なって生成されることがございます。そのため、実在する人物や商品、ロゴなど「正確な再現が必要な写真」につきましては、AI加工をせず元の写真をそのまま使用することをおすすめしております。
「写真やロゴを変更せずそのまま使ってほしい」といったご要望がございましたら、元写真への差し替え対応も可能です。(別途有料)
デザインの都合によりご希望に添えない場合となるケースもございます。まずは一度ご相談ください。
3. デザインデータのお取り扱いに関するお願い
弊社では、お客様のご要望を形にするため、デザイナーが一つひとつ心を込めてオリジナルのデザインを制作しております。
制作いたしましたデザインデータ(ロゴ、イラスト、レイアウト、各種画像データ等)につきましては、クリエイターの権利保護およびお客様の大切な情報のセキュリティ(情報流出防止)の観点から、以下の行為をご遠慮いただいております。
- AIツールへのご利用・読み込み
- 生成AIでの追加学習(LoRA等)やi2i(画像をもとにしたAI生成)の入力データとしてのアップロード
- 弊社制作データを元にしたAI生成物の、他社様での印刷・二次利用
不安な点はお気軽にご相談ください!
生成AIは正しく使えば大変強力で便利なツールですが、印刷物にする際は著作権や画像解像度など、事前のチェックが重要になります。
「この画像サイズで綺麗に印刷できる?」「権利関係は大丈夫かな?」など、ご不明な点がございましたら、印刷前にぜひお気軽にご相談ください!


